4月6日（火）から、2021年度のスタンツが始まりました。ソメイヨシノの開花は過ぎ、子供達の足下は桜色に染まりました。スタンツ初日を迎えるにあたり、お子様も保護者様も、期待と不安でいっぱいであったと思います。皆様どうもありがとうございました。

朝9時にスクールバスはセンターを発車します。6台のバスに職員が添乗し、子供達を迎えに行きます。今年の新しい子達は、どんな子なのかな。みんな泣けちゃうかな。空さん、白さん、パープルさんに進級した子達は、どんな顔をして乗ってきてくれるのかなと、期待に胸が膨らみます。そして、新しく入った子のバス停が近づいてくると、心臓がドキドキしてきます。

あ、あそこで立って見えるのがママかな。こっちを見て手を振っている。そしてお子さんは……ママに抱っこしてもらっている。もしかして、「いやいや」しているのかな。

少しずつ伝わってくる情報に、期待が更に高まります。

はじめまして。今日、ここで会えて本当にありがとう。泣けちゃっても、ドキドキしても、楽しくても、何でも良い。バス停まで来てくれて、本当にありがとう。そんな感謝の気持ちをこめてバスの扉をあけるのです。

そして扉の向こうから、はじめてスタンツに来てくれた子供達。

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みんな、素敵な素顔を見せてくれました。この瞬間にしか見ることのできない、素敵な表情。

バスの中は、子供達の笑い声や泣き声でいっぱい。どちらかと言うと、泣き声の方が増しています。そんな様子を、進級した色の帽子をかぶったお兄ちゃんやお姉ちゃんは、とても優しいまなざしで見つめています。時々、先生達もびっくりするぐらいの大きな泣き声を聞いて、一緒に「おおっ！」と驚く事もありますが、誰も「うるさい」とは言いません。「オレも（赤さんの時に）泣いたし」「私も（オレンジさんの時に）」と、皆が共有している思い出。だから、とても優しく見守ってくれるのです。

私たち職員は、新しく通い始めた子だけでなく、進級した子（継続児）にも心を配っていきたいと思います。進級した子は、「さあ、新しいクラスでがんばろう！」と思う気持ちもあれば、数週間前まで慣れ親しんできた環境（先生や友達）への思慕もあります。がんばりたいのに、がんばれないと、悩む子もいます。本当は笑顔いっぱいでバスに乗りたいのに、色んな想いでいっぱいになって泣けてしまう子もいます。

お兄ちゃん、お姉ちゃん。君たちがいてくれて、本当に嬉しいよ。ありがとう。

私たちは皆、そう思っています。

バスが天白公園に到着すると、ここからはバス毎で1時間、遊びます。普段はクラス毎に集まって、クラス活動を行いますが、6日から9日までの4日間は、この「バス活動」を行います。小さい子も、大きい子も皆で楽しく遊べるようにするには、どうしたら良いのでしょうか。大きい子達（年少・年中・年長）は、私たちが提案するよりも先に、良く考えて行動します。本来なら、気心の知れた友達同士で、好きな様に野原を走り回っていても良いのです。でも子供達は、小さい子達が少しでも笑ってくれたら、それだけで嬉しいのです。

摘んできたタンポポを小さい子に渡します。おやつが入った袋を開封するのを手伝ってくれます。手を繋がれるのを拒んで一人で動きたい子には、少し距離をとって様子を見守ってくれます。

いつもなら「そんなの、もうやらないよ」と拒む、小さい子向きの手遊びを、とても大きな声で披露してくれます。そして、1時間のバス活動を終えて自分のクラス活動へ移動する子供達の表情は、とても誇らしげです。私たちも「ありがとう！凄く嬉しかったよ」と、子供達に感謝の気持ちを伝えます。

バス活動を終えると、2才児クラスの子供達はバスに乗って帰ります。ママから離れて、ママのいないところで色んな事を体験しました。ものすごい大冒険です。たった1時間程ママから離れていたのに、随分大きく成長した姿に、とても感動します。

小さい子も、大きい子も……本当に素晴らしいですね！

バス活動が始まって3日目あたりから、子供達の動きは益々活気を増してきました。朝のバス停では体を震わせて泣けてしまった子も、新緑の美しい山道を歩むうちに、いつの間にか涙が止まります。大きい子達は、更に小さい子達の様子を良く知り、その子達に合わせた遊びを考えてくれます。

この4日間、子供達から沢山の感動をもらいました。来週からは、2才児クラスもクラス活動が始まります。バスの先生、お兄ちゃんやお姉ちゃんの雰囲気に慣れたところに、「クラス活動」と言う新しい環境が加わります。また、涙が出てしまうかもしれませんが、みんな大丈夫です！「はじめのいっぽ」を見事に進むことができた、子供達ですから。

優しい春だなあと、しみじみ思いました。

ママもパパもおつかれさまです。

皆様のおかげで、素敵な一週間になりました。

また来週もよろしくお願いします。

※かあ先生が管理人として書いているスタンツブログ「スタンツ通信」。

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スタンツ　坂本カオリ